幸せの正体

黎明の中、今を盛りと曼珠沙華が赤く燃えています。
もう、これ以上美しい空には出会わないだろう・・・と思いつつも、毎朝新鮮に心を打たれます。
見てください、一瞬間のドラマティックな色彩を!
私たちは奇跡の星に生まれて来たんですネ・・・。
さて昨日から次期魔法学校(通信講座)の願書提出が始まりました。
受講理由の欄に、複数の方が、
「れべいゆさんが幸せそうだから」と書いて下さっていて、非常に驚いています!
私自身はそういえばいつの間にか、自分が幸せなのか不幸なのかと、考えることがなくなりました。
ほんの半径数メートルのことを見渡しても、日々変わらないものは何一つなく、全ては始まりから終焉へと、若さから滅びへと、留まることのない旅を続けています。
死ぬことが分かっていて生きるなんて、なんて切ないことでしょうか。
別れることが分かっていて出会うなんて、なんて悲しいことでしょうか。
この限りない悲しみが胸を締めつけ、そして私を、幸せへと駆り立てます。
私たちは元々、こんなにも切ない存在として生まれてきたのだから、愛すること以外に何かすることが、他に残っているのでしょうか?
 小さい頃、私が生まれた頃はまだ戦後の復興の時で、世の中がおしなべて貧しく、実際、若い私の両親は、四畳半の間借りの部屋でひと組の布団しかなく、果物屋でもらった林檎の木箱をテーブルにして、慎ましやかな新婚生活をスタートさせたということです。
今は夫婦で建てた一軒家に、たった独り残された母が、年老いてのんびりと相撲観戦をしています・・・
いろんな季節が足早に通り過ぎて行きます。
この切なさに心を開けば開くほど、小さな、何気ない出来事に、無常の喜びを感じます。
幸せを求め外に向かっていた頃には、想像すらしなかった、泉のように溢れる愛しさは、誰かに分けても分けても、決して枯れることはないでしょう。
あなたがどの地にいようとも、
あなたがこの悲しみにしっかりと根ざし、
それでも顔を上に向けたとき、
魂のスイッチがONとなり、
眠れる獅子が目を覚まし、
闇に向かい、命の限りに叫ぶことでしょう!
私は、今、生きている!生きている!
私は今、愛している!愛している! と。
ものみな枯れる季節を迎える秋の日に、異様な程に精彩を放つ曼珠沙華の炎。
切ないこの世の諸行無常に、
反逆の旗を振れ!
遠慮なんかいらん!
命の限り幸せでいろ!と、
仏の華が語りかけています・・・・
れべいゆ